暗黒時代
去勢手術から11日後、抜糸の時の様子。ひどく暴れて噛みつきそうで心配するが、無事処置が終わった。怖い目にあわせ、不自由な思いをさせてでも、去勢してよかったと思える日は来るだろうか。
去勢手術が無事終わった。邪魔なエリザベスカラーを付けた生活に慣れていく様子と、去勢の一般的な目的について。
数か月悩んだ去勢手術を受けさせることに決め、病院に引き渡して帰宅する。手術自体も心配だし、暴れて先生や看護師さんを噛まないかも心配、
家の前で、首輪のない柴犬がさまよっていた。Maxは激高し、ヒステリックに吠え続ける。なんとか追い払ったが、野良犬だろうか、脱走した飼犬だろうか。
多動のMaxが少しでもおとなしく毎日を過ごせるように、去勢を考えているが、手術は心配だし、エリザベスカラーを2週間装着させるのも大変そうだし、踏ん切りがつかない。
Maxに噛まれた足の治療で通う病院で、他の犬が人を噛んだ話を聞いて安心する。噛む犬は他にもいるし、噛まれる人も他にもいるのだ。近所の子供を噛んだ犬の話も聞く。
Maxに立て続けにひどく噛まれ、病院通いになる。今までで一番ひどい噛まれ方だ。息子とMaxを二人きりにするのは怖くてできない。
Maxが狂暴化することを獣医さんに相談する。興奮させないようにというアドバイスと、アルファシンドロームの可能性を言われる。しばらく無視して相手をしない作戦を試してみる。
息子を怪我させたMaxの狂暴さについて、訓練所に相談に行くと、そこで訓練士さんを襲いそうになった。この性格はもう治らないと言われる。
息子がMaxに飛び掛かられ、目から頬にかけて引っかかれて流血。あと1ミリで爪が眼球に当たるところだった。原因は食べ物。訓練所に相談の予約を入れる。
先住犬と遊ぶまではいかないものの、一緒にいるぐらいはできそうな感じが。静かに休む時間が増えて安心していたが、また噛まれる。
ピアノの調律の日、家に入ってきた調律師さんに興奮して飛びかかる。こんな調子ではお客を呼べない。Maxがもしペットショップでそのまま売れ残ってたら、今頃どうなっていただろうと息子が言う。
家の門がひどくかじられているのを見つけ、破壊癖もまだ直っていないと落ち込む。相変わらず多動で、いつも先住犬の2倍の速さで動き回っている。家の中でのリードを外してみることに。
先住犬が好きな豚骨をMaxにもやっていいものかどうか迷っていた。骨付き肉なんて食べたら野生の本能がむき出しになって狂暴化するのでは、と心配していたのがその通りに。
人をひどく噛むのが直らない。だが長時間静かに休めるようになったり、先住犬と一緒に過ごせる時間が増えたりと、進歩が見られる。興奮させる状況を作らないのが一番いいのだろうか。
おもちゃと食べ物に執着して狂暴になるが、少しましになった点もいくつかある。以前よりかなり扱いやすくなり、やっとかわいいと思えるようになった。
唸る、噛む、吠える、破壊、多動。問題行動は変わらずだが、健太と一緒に散歩に行っても大丈夫など、少し良くなってきたか?と思った矢先、また噛まれる。
噛んだり吠えたりの他にもいつも何かしていて、おとなしく休めない。絶えず行動を見張るこちらも疲れる。初ドッグランは楽しかったようだ。
訓練所から帰ったが、甘噛みも本気噛みも直っていない。家をひっかくのもそのままで、たたいてしかる。唯一の進歩は、ほめられているのか怒られているのか区別できるようになった。
訓練期間終了。訓練所では人に吠えたり噛んだりはなかったそうだが、帰宅後さっそく吠える。家の破壊を防ぐため部屋に閉じ込めたり先住犬と離したりと、試行錯誤が始まる。
問題行動の改善のため、警察犬訓練所に預ける。訓練士さんに、柴犬のオス同士はいつか必ず本気の決闘をするので、2匹一緒の所にいさせてはいけないと告げられる。
Maxの最も悪い点は人を噛むこと。家の壁や柱がどんどん破壊されていくのももう耐えられない。プロのしつけを受けさせようと、訓練所に2か月預かることに決める。
飛びつくのがかわいいと思ったのは初日だけ。甘噛み、本気噛み、破壊、数々の問題行動で、家族も先住犬もフラストレーションがたまっていく。
ペットショップで8ヶ月まで売れ残っていた柴犬をうちに迎えることにした。すごい勢いで飛びつき、大興奮で家中を探検し回る元気な子だが、ここから暗黒時代が始まる。