前回、前々回と、家の前を通るワンちゃんと飼い主さんについての困ったことを続けて書いたが、通行人のおかげでとてもうれしい気持ちになったこともある。
少し前のことだが、家の前の道を通りかかった女性が、立ち止まって門越しにMaxの相手をしてくれた。私はたまたま外に出ていてその場にいたので、ニコニコしながらMaxに話しかけながら遊んでくれているその人を、犬好きなんだな、こんな風に相手をしてくれるのはうれしいなと思いながら見ていた。
こういう時、何歳ですか(犬が)、男の子?女の子?(犬が)とかいう質問や、うちにも犬がいてね、とかいう話から会話が始まるか、または、私の存在は視界に入っているはずだけどあくまでも犬だけを相手にしてそのまま去っていくか、がパターンである。
だけどこの方は、変化球だった。
「ワンちゃんの写真を撮ってもいいですか?」
えー、見ず知らずのMaxの写真を撮ってくれるの!
うちにはもう少し性格のいい犬もいますけど、と思わず健太を差し出しそうになるが、この場で性格は関係ない。どうぞどうぞ、と言う。
スマホで何枚か写真を撮ったその方は、もうちょっと遊んでから立ち去った。
自分の犬でも知り合いの犬でもない、多分たまたま見かけただけの犬なのに、かわいいと思って写真を撮ってくれるなんて。
私たち家族は、Maxがすぐ噛んだり飛びついたりすることを知っているので、以前はびびりながら接していたし、今はずいぶんましになったとはいえ、やはり心のどこかで注意しながらかわいがっている。
なので、この暴れん坊Maxがこんなに無条件にかわいがられたことが、無性にうれしかった。
あとで息子に、さっき家の前でMaxの写真撮りたいって言われたよ、と話した時のこと。
何と答えたかと聞くので、
「どうぞ撮ってください。なんなら一緒に連れて帰ってくれてもいいですよ」
って言っといた、と言うと、
「あかん!」
と一瞬で抗議が。
冗談冗談。
息子も、遊んでいる途中で急に噛まれて(深刻な傷ではないけど一応傷ができる程度に)、せっかく遊んでやってるのに、みたいな感じでキレてることが時々あるけど、Maxのことをちゃんと大事に思ってるようだ。よかった。