BAD Shiba MAX改善日誌

気性が荒い柴犬MAXが良い子に近付いていく記録、になりますように - Days with Bad-Tempered Shiba Inu Dog with Hope for Improvement

不審犬

ピンポーンというインターホンの音や近所の子供が遊んでいる音に吠えていたMaxだが、最近はこれはなくなった。廃品回収車のマイク放送とゴミ収集車の音にはまだ吠えるが、たしかにマイクの音声やトラックが走る音は大きいし、気になるのは仕方ないかと、今はあきらめている。

どうにかしたいと思っているのは、家の外を他の犬が通るとうるさく吠えることだ。大型犬が通るとかなりの確率で吠える。中型犬だと吠えたり吠えなかったりだが、相手が柴犬だと吠える確率は上がる。小型犬には吠えない。

自分より大きな犬や、自分と同じ犬種の柴犬には威嚇したくなるのだろうか。たまに吠えない時があるのは、相手が女の子なのかもしれない。吠えるのは犬の本能なのでコントロールできることではないのかもしれないが、インターホンの音には大丈夫になったのだから、他の対象についても大丈夫になるかもしれず、なんとかしたいとは引き続き思っている。何に対しても吠えることがない健太とは、えらい違いだ。

不審犬現る

そんな中、Maxが門の外に向かって、尋常じゃない吠え方をした。いつもより明らかにヒステリックな声で、ずっと吠え続けている。いつもならMaxの動向を逐一見張っているのは私だけなのだが、今回ばかりは、家族全員が何事だ?!と様子を見に玄関から飛び出す。

門の外に、首輪を付けていない柴犬がいた。うろちょろしながら、門の中の様子を伺っている。狂暴な様子はなく、単にさまよっている感じ。周囲に飼主は見当たらない。この犬に向かってMaxが反応しまくっている。すさまじい鳴き声だ。

興奮しすぎて触れないので、家の中に入れるのは無理だ。外に出て相手の柴犬を追い払うのが手っ取り早いが、門を開けると、Maxが飛び出すのを抑えられないだろう。Maxはそのくらい激高している。

裏門から外に出る。この家に引っ越してきて以来、裏門があってよかったと初めて思う。

犬を追い払い、しばらくしていなくなった。Maxは吠えるのをやめた。あの犬が、ちょっと離れたところでまたうろちょろしている。

きれいな犬で野良犬には見えず、この近所で野良犬は見かけないことだし、おそらく首輪を外した飼犬が家から脱走してしまったのだろう。どこのお宅のワンちゃんだろうかと考えるも、ご近所には柴犬が多くて、思い当たらない。無事に家に戻ればいいのだが。

それにしてもものすごい吠え方だった。でも、外部から侵入しようとしている不審者(不審犬)に反応して威嚇したのだから、番犬としてはこれでOKか。

去勢を考える

多動気味、というより、思いっきり多動のMaxが少しでもおとなしく毎日を過ごす方法として、去勢を考えている。

性的な衝動が去勢により抑えられるなら、いろいろなことに瞬時に反応しやすいMaxが興奮する頻度が多少なりとも下がるだろう。

おだやかに過ごす時間が増えるなら、何らかの刺激に突然反応して人を噛むという一番悪い点が、少しでも改善されるのではないだろうか。

それに、オスの本能が弱まれば、同じオスである先住犬の健太に激しく向かっていくのも、他のオス犬に向かってうるさく吠えるのも、ましになるかもしれない。

去勢は犬にとって悪いことではない、と認識している。しかし、噛むなどの問題が直接治癒されるわけではなく、やわらぐかもしれないという期待があるだけなのに、全身麻酔を使用する手術を受けさせていいものだろうか。

息子は、Max手術中に死ぬことはない?と心配している。

犬の去勢は一般的な手術であって特別心配することではないけど、どんな手術でも危険はゼロではないという話をする。

私自身もいろいろと考えてしまい、なかなか踏ん切りがつかない。

エリザベスカラー

決断できないもう一つの理由が、手術後2週間はエリザベスカラーを付けないといけないこと。

首の周りにエリマキトカゲのように付けるプラスチックのカバー。手術の跡をなめないように、口と傷を強制的に隔離するためのものだが、こんなものをMaxに付けたら、嫌がって、なんとしてでも外そうとして破壊するのは目に見えている。

調べてみると、布製のものなど、違和感がより少ない製品もある。だが、Maxには布は通用しなさそう。布製のおもちゃを噛みちぎる要領ですぐにぼろぼろにしてしまうに違いない。

術後ウェアという、傷口を覆う形状の服があるようだ。これを発見したときは、これだ!とうれしかった。首の周りに何か異物が付けられているよりは、服を着るだけの方が断然いいのではないか?

しかしよく考えたら、服を着せたことがないMaxは、これもすごく嫌がるだろう。手術後すぐの、何がなんだかわからない時に奇襲攻撃で着せてしまうとして、その後が怖い。2週間着せっぱなしではだめだろうから、着替えさせなければいけないが、私が負傷せずに着替えさせられる気がしない。

結局、プラスチックのエリザベスカラーが一番実用的で、私が怪我をする確率も低そうだ。

手術の予約はまだだが、装着する前に慣れさせるため、とりあえずAmazonで購入する。

家に届いたカラーを、Maxは匂いをかいだり触ったりしていたが、首回りに装着してみたら、やっぱり全力で嫌がった。

そんなこんなで、去勢手術を考えてから2か月くらい経っているが、まだ決断できていない。

かかりつけの獣医さんには相談済みで、あとは手術お願いしますと連絡すればいいだけなのだけど。

噛む犬はMax以外にもいた

先日、Maxに足を噛まれた。その時の様子はこちらの記事に書いた↓。 max-kenta.hatenablog.com 近所の整形外科クリニックに駆け込んだ。

家でバンドエイドを貼って血が見えなくなったとたん、急速に強気になり、こんなことでお医者さんの手を煩わす必要はないのではと、そのままやり過ごそうと思った。私としては血さえ見えなければよくて、多少痛いのはがまんできる。けど、犬の口には雑菌がいっぱいだし、抗生物質は塗ったけど何が起こるかわからない。やっぱり診察してもらうことにしたのだった。

やはり、自分が思っていたよりは面倒なことになる可能性が大きいとのこと。血が出ている出ていないの問題ではなく、皮膚の表面だけ傷付くのと、傷が深くまで食い込むのとではその後の経過が違うようだ。

あいにくゴールデンウィーク直前で、翌日からそのクリニックは1週間ほどお休みに入るので、翌日に近くの救急病院で診てもらうように言われる。

コロナ禍真っただ中のこのタイミング。翌日行った救急病院は、発熱患者の受け入れや問合せへの対応でバタバタだった。そんな中で、犬に足を噛まれまして・・・という理由で受診するのが大変申し訳なく、コソコソと病院を出入りしたゴールデンウィークだった。

通院中にうれしかったこと

通院していてうれしいというのも変だが、最初に駆け込んだクリニックでも、その後の救急病院でも、お医者さんからうれしい話を聞くことができた。それは、先週も犬に噛まれた患者さんがいてね…とか、柴犬はこういうこと多いですね…とか、私も昨年、犬に噛まれたんですよ…とかいう話。

うれしいなんて言って、噛まれた方には申し訳ないけど、噛む犬はMaxだけじゃないし、噛まれるのは私だけじゃないんだと、なんだかすごく安心した。そんなこと頭ではわかっているけど、自分の周囲の人から直接そんな話を聞いて、大きな安心材料になる。

人を噛む柴犬がここにも

足は腫れることもなく、犬の散歩もすぐに再開できた。

散歩を再開してすぐの日、柴犬を前に飼っていたことがあって好きなんです、と話しかけてくれた方と立ち話をする。

その方の柴犬はMaxのように人を噛んだんだろうか。さすがに、「人を噛んだことありましたか」とは聞けず、もうちょっと間接的にお聞きすると、すごくやんちゃな犬だったことが判明。

庭にトンネルを掘って家から脱出して近所のメス犬に会いに行ったとか、いろいろやらかしたエピソードの中で、近所の子供を噛んだことがあって大変だったというお話が出る。

私が恐れているのが、まさにこれだ。私や家族を噛むのはまだいいとして、いや、いいことはないけれどまだ内々に処理することができるとして、家族以外の人を噛んでしまったら。噛み癖があり、落ち着きがないMaxは、こんな事件を起こす可能性が非常に高い。お話を聞きながら、噛まないように教育しないといまに本当にやばいことになる、と焦る。

ただ、このワンちゃんの場合、庭にいる時に、近所の子供が塀を乗り越えて上から触ろうとしたということだった。自分のテリトリーに上方から突然異物が入ってきたら、警戒するのは当たり前なのでは、とも思った。

うちの先住犬の健太はおとなしくてフレンドリーなので、このような状況でも喜んでしっぽを振るタイプだけど、これがMaxだったらどうするだろうか。異物に対してうるさく吠えて噛みつきそうだ。

でも意外に、相手が子供だとわかったら遊んでくれると思って喜ぶかもしれない。

どちらもありそうでわからない。Maxの行動は先読みが難しい。

お腹を見せる無防備なポーズをするようになったのは進歩。

また噛まれて病院に通う

またMaxに噛まれる。

家の前を通りかかった小型犬がMaxに吠えてきて、いつもなら小型犬に対しては大丈夫なので、ほらほら、わんちゃんが来てくれたよと抱きかかえたら、狂ったように噛みついてきた。

手の甲から出血が止まらず、長そでの上から噛まれた腕と、ジーンズの上から噛まれた足も痛む。

水で洗い流して確認したら、手の甲と腕は傷跡が残りそう。足は内出血っぽいのでそのうち元に戻るだろう。

今回Maxのスイッチが入った原因は、なんだったんだろう。後から思い返したら、小型犬が通りかかる直前、私が手に持っていた宅配の段ボール箱に飛び掛かってきたので、だめ!やめなさい!と叱っていた。既に興奮しているところをいきなり抱きかかえられたものだから、攻撃してきたのだろうか。

想像して理屈を作ることはできるけど、結局のところなんだったのかは、いつもわからない。

再度噛まれる

その後半月も経たずに、また激しく噛まれる。

今度は、足の甲。

テーブルで息子と一緒にタブレットを見ていて私が急に歩き出したとき、テーブルの下で寝ていたMaxが、怒ったのか驚いたのか、噛みついてきた。

寝ている時は外部の刺激に神経質になることはこちらも学習していて、気を付けてはいたけど、息子となんだかんだ話したり笑ったりしているうちに、足元でMaxが寝ていることを忘れていた。

執拗に噛みついて離さず、やっと足から引き離した時には何か所も噛まれていた。犬歯が深くまで食い込んだようで、出血も痛みもひどい。傷口を流水で洗って手当てする。

私は血が苦手で、洗っても洗っても出てくる血が水と溶け合って流れて行くのを見ていると、気持ち悪くなりそうだった。だが、だんだん勢いが収まり、バンドエイドを貼って血が見えなくなったら、さあこれで大丈夫だと急に元気になる。

しかし、犬にかまれた足をそのままにしていたらボール大に腫れて大変だったという話も聞いたことがあるので、近くの整形外科に行って処置を受ける。ちょうどゴールデンウィーク直前のことで、連休中は整形外科通いとなるが、コロナのせいで他の予定が何もないので真面目に通う。

対息子が問題

私が噛まれたり引っかかれたりするのは、まだいい。Maxの行動というか反応の傾向はだいたいわかってきたので、大部分の攻撃はかわすことができるし、かわすのに失敗して噛まれて皮膚に傷が残っても、傷跡が気になって悲嘆に暮れる年齢でもない(顔はいやだけど)。

問題は、攻撃する相手が小学生の息子だったり、客人だったりするかもしれないことだ。

客人はしばらく呼ばなければいいとして、息子は毎日家にいる。Maxのことをとてもかわいがっているが、安心して一緒にいさせられるかというと、まったくそんなことはない。実際に、この3月に目をひっかかれたところだ。

柴犬は「主人だけに忠実」なことで有名だが、Maxは「主人だけ噛む」ところが悲しい。ちょっとずつ、ましにはなっているのだけれど。

おもちゃの破壊、完了しましたぜ。

無視作戦失敗

獣医さんのアドバイス

[Maxの狂暴な性格は治らない、と言われた](https://max-kenta.hatenablog.com/entry/trainer/)翌日、狂犬病予防接種のため動物病院に連れて行く。

最初は獣医さんにうれしそうに愛想を振りまいていて、診察台に乗せてもそのままだった。が、しばらくすると、何かされる気配を感じたのか、歯をむき出しにして噛みつかんばかりに吠え出した。

横で見ていた私は固まってしまったが、獣医さんはさすが慣れている。ギャンギャンわめくMaxに、無事に注射を終える。

診察台から降ろすと(降ろすのも大変だったが)、吠えもせずおとなしくなって、びびりながら見ていた私は拍子抜け。

獣医さんに、このように突然狂暴になることがよくある、家ではこんなこともあんなこともあった、昨日訓練士さんに相談に行ったらさじを投げられた、という話を、長々と聞いてもらう。

獣医さんは、この子は怖がりで、怖いことに対する反応が激しいようだと言う。興奮させるようなことをしないのがいいと、昨日の訓練士さんと同じアドバイス

それに加えて、脳に異常があって興奮のスイッチが入りやすいという可能性もある、自分が飼主より上の立場だと思い込む、アルファシンドロームの可能性もあると言われる。

①興奮させるような状況を作らない

訓練士さんと獣医さんの両方がこのアドバイスをくれた。

はい、私はそうしたい。Maxが毎日を平穏に過ごせるように、静かな対応をしたい。

でも、小学生の子供はそう説明しても、ついついMaxと激しく遊んで興奮させてしまうし、夫はもともと相性が悪いので、その存在自体が興奮させてしまう。

②脳の異常について

投薬して様子を見ることもできるとのこと。

医学的治療など考えてもなかった。

Maxが病気だとは思いたくないけど、もし病気だとしたら治療して様子を見るという選択肢もあるのかと、正直少し救われた思い。

③アルファシンドローム

自分が飼主より上の立場にある、自分が群れのリーダーだ、という思い込みを、アルファシンドロームと言うそうだ。

その思い込みを打ち破るには、飼主が犬を相手にせず無視して、犬を降参させるらしい。

調べてみたところ、アルファシンドロームは古い考え方で、今では否定されているみたいなんだけど、何でもいいからMaxがおとなしくなる可能性があれば試してみたい。

①と③を採用

①犬を興奮させない、③犬を無視する、をやってみることにした。

無視するといっても、足元に犬がいるのに存在を無視して踏みつけるというようなことではない。存在は尊重した上で、相手をしないということだ。

1日目、2日目はうまくいった。

しかし3日目以降・・・私の後ろをちょこちょこ歩いてくるMaxを無視するなんて、できない・・・失敗に終わる。

健太とたまには仲良くしている。

この性格は治らないですね

[半年前にお世話になった訓練所](https://max-kenta.hatenablog.com/entry/dog-school/)に、狂暴な行動が収まらないこと、息子が怪我して病院通いになったこと、これからどうすればいいかなど、Maxを連れて相談に行った。

話し込む私たちの周りで、訓練士さんのことを覚えていたのかうれしそうにまとわりつくMaxは、よしよしされながら、機嫌良くしていた。

15分ほど経ったとき、突然ウーっとうなったかと思うと歯をむき出してギャンギャン吠え、体をなでている訓練士さんの手に噛みつこうとした。

さすがプロ、さっと身をかわし、ひるむことなくきつくしかる。が、Maxは反省の色もなく、すごい声で吠え続ける。

ついさっきまで相談していたことが、目の前で再現された。これなんです!まさにこれ!こちらはかわいがっているのに、急に襲ってくる。何かの拍子で興奮のスイッチが入りやすく、そうなると止められない。こんなことが家でよく起こるんです!どうすればいいですか!

うちの犬が嫌な思いをさせたことは申し訳ないが、口頭で何回説明するよりも、これでよく理解してもらえたはず。何か有効なアドバイスがもらえるかも、と期待する。

だが返ってきたのは、1歳3か月という年齢は自我が確立しているので、この性格はもう治らないですね、という答え。

一瞬言葉が出ない。

私がしつけ方法をきちんと学ぶのはどうか(この訓練所には飼主にしつけ方法を教えるコースがある)、そうすれば行動を制御しやすくなるのではないかと相談するも、しつけの問題ではないので効果は期待できないと言われる。

あきらめがつかず、その後もいろいろと話をさせてもらったが、結局、Maxを興奮させないようにするしかないという結論になる。

現状維持が最善策。改善は見込めない。ということなのだろうか。

古くなった食パン。パンは好きじゃないのに、鳥にやろうと外に置いたら横取りする。

事件発生

大変なことが起こってしまった。

Maxが息子の顔に飛びつき、目から頬にかけて流血の怪我をさせてしまった。

悲鳴を聞き、目の辺りから血を流した顔を見たとき、私も悲鳴を上げた。

とりあえず水で顔を洗わせたものの、もし眼球に爪が当たっていたらと思うと、怖くて傷を直視できない。

幸い夫が在宅しており、私とは違って、真っ先に傷を確認する。

あと1ミリくらいのところで、眼球には届いていなかった。よかった、本当によかった。

Maxが餌を食べている時に息子が前を通りかかり、ふと様子を見たとたんに襲いかかってきたらしい。

食べ物がからむと特に狂暴になることはわかっていて、気を付けてはいた。

しかし、こんな事故が実際に起こってしまい、気を付けるだけではまた同じことが、もしかするとさらに悪いことが起こるかもしれない。

その危険性をわかっていながら、時間をかけて私が訓練しようというわけには、もういかない。

以前にMaxのトレーニングをしてもらった訓練所に、相談の予約を入れる。訓練を担当してくれたトレーナーさんに、どうすればいいか相談したい。

多頭用持ち手

犬の散歩用の、多頭用持ち手というのがあるそうだ。

2匹一緒に散歩に行くとすごく歩きにくいけど、これを使うと散歩しやすくなるか。

デザインもかわいいし、注文する。

届くまでしばらくかかるが、息子の怪我とMaxの今後のことで沈んでいる中での小さな楽しみ。